PS版発売記念DOMARA あなたの横顔
明日はお休みだね。浩之ちゃん。
ふぁぁ。そうだな。明日は日曜.....か。
......どうしたの?一瞬溜息をつきかけたみたいだけど....
別になんでもねぇよ。 .....なんだよじーっとこっち見て
.....別に。でも悩みがあるんなら相談に乗るよ(にこ)。
だからいつもそうやってお姉さん風吹かせるのやめろよな。
ご、ごめん。
別に謝ることでもねぇだろ(汗)。(悪気がないのは分かってんだけどな....やっぱ全てを見透かされている様で苦手なんだよな) ....じゃな。
....う、うん。
*****次の日*****
....浩之ちゃん昨日は何となく寂しそうだったな....やっぱり今日は一人で家にいるのかな..... ?あら? あれは...マルチ?
......(きこきこと公園のブランコに揺られている) .....ふぅ
.....マルチ?(マルチの背後から)
きゃっ!(びくっ) あ、あかり...さん? お、脅かさないで下さいよぉぉぉ(涙)
....いや.... 普通に声かけただけなんだけど(汗)..... ごめんなさい 配慮が足りなかった.....のかな?
い、いえ。私ぼーっとしてたもので(アセアセ)
そ、そう(あ、あははは)。 隣...座ってもいい?
え、ええ.....どうぞ(ぱんぱんっと隣のブランコのイスを叩く)。
ありがと(にこっ)。今日は...外出許可が出たの?
ええ。ちょっと気分転換に...って。でもあかりさん どうしたんですか?
うん。ちょっと散歩してたらポツンと一人でマルチがいるのを見て。何か悩み事?
え、ええ。ちょっと考え事を.....
ね、悩み事があるなら良かったら話してみて?力になれるか分からないけどもしかしたら相談に乗れるかもしれないし。ね?
は....はい。ではちょっとだけ....
うんうん(にこにこ)。
....私....やっぱり人間の方とは違うんですよね.....
え?
私.... 浩之さんの事.....好きになっちゃったんです..... でも.... 私は..... アンドロイド.... ですから.....
.......
....本来ならアンドロイドの私が誰かを好きになるなんて....笑っちゃいますよね..... でも私..... 浩之さんの事考えただけで... けどそれは... 許されないこと... なんですね..... (ぎゅっ)え?
ううん。そんな事ない、そんな事ないよマルチ..... 現に....
あ.... あかりさん?
ね、マルチ、ちょっと付いてきて。すぐそこだから。
え?え?ま、待ってくださいよぉぉ(あわてて後を追いかけるマルチ)
さ、入って。
え? こ、ここってあかりさんの家....ですよね。
ええ。私の部屋でお話しましょ。さ、どうぞ。
は、はい。では..... お邪魔しま〜す(おそるおそる)
くす。そんなに緊張しないで.... くつろいで...ね。マルチ。
は、はい....(くるっとあかりの方を振り向く) え?あかり.....さん?
なに?
あ.... あのどうして.... 脱いでるんですか?(アセアセ)
いいから(くすっ)。ほらマルチも脱いで。
は.... はい。(ぬぎぬぎ) ....こ、これでいいですか(赤)?
ええ。じゃあこっち来て。 (鏡の前で二人並んで立つ) ....どう?
ど.... どうと言われても....(おろおろ)
....ほら。私とマルチの体... 一緒だよ。胸は私の方がちょっと大きいみたいだけど(^^)。それに....(むにっ)
きゃっ!
(耳元で吐息を吹きかけながら)ちゃんと女の子の反応してる....(下の方をくりくり)
あ....そんなに.....
もう立っていられない....?ベッドに移動しようか?
ふ....ふぁ... あ.... あかりさん..... 私.....
力を抜いて.... そして体に感じる感覚すべて素直に受け止めて.... そうすればきっと迷いも消えるから.....
....はい んんっ はぁっ..... こんな感覚.....
恐れないで。女の子なら普通の感覚なんだから(むにゅむにゅ)。
は....はい..... あんっ.... (あかりの手がマルチのに)ひゃっ!(びくっ)
ここも.....凄く敏感..... このまま(いじりいじり)....最後まで.....
あぁ....あかり....さん....マルチ、何か変..... ですぅ.... ひゃうん!
変じゃないの..... もっと気持ちよくなっていいの..... ほら....(ぐに)
やぁ.....っ 私..... もう.... このまま飛んでしまいそうですぅぅ.....! ふあああああっ
......マルチ....ふふっ(果てたマルチを見て微笑む)。
はぁ.... はぁ.... あかりさん.... 私.....(ちと虚ろ)
これで...少しはわだかまりも消えた...かな?マルチも私と同じ...れっきとした「女の子」だよ。 それに外見もだけと、何よりあなたは人間と変わらない「心」を持ってる....喜んだり...悩んだり....傷ついたり....誰かを好きになったり....(ぎゅっ)
....あかりさん....
大切なのはマルチが...浩之ちゃんが誰なのかって事じゃない... 相手を「好き」っていう純粋な心と、そして一歩を踏み出すほんの一握りの勇気だけ....大丈夫。マルチなら出来るって信じてる(くすっ)。
私に....出来るでしょうか?
不安? じゃあ目を閉じて。
こ、こうですか?........(ちゅっ) あ.....
勇気が出るおまじない....かな。これで大丈夫ね。
あかりさん... でも.... いいんですか?あかりさんいつも浩之さんと(ぴたっとあかりの指に止められる).....
いいの。私、マルチを応援してるから....明日、きっと一歩踏み出してね。約束だよ(....いつも一緒にいるから分かる....浩之ちゃんの目は...もう....あなたにしか向いてないって......)。
は...はい。私... 頑張りますっ
よろしい。うふふ。こういうのも何か変だね。
そ、そうですね(照れ)。あ、そろそろ帰らないと....あかりさん、今日は本当にありがとうございました(ぺこり)。
うん。また明日学校でね。
(家の玄関まで見送るあかり) ....これで....これでいいんだよね....(ぽろ)や、やだ.... 涙が.... 喜んで上げなくちゃいけないの...に.....(ぼろぼろ)
*******次の日*******
(がらっ)浩之さん!
お、おう。マルチ!おはよう。今日も元気だな。 ....あれ?どうした?
あ、あの、わた、わたわたわたわた私....その....
お、おう(どきどき)。
私、浩之さんの事が....その....す、好き....です! .....あっ(プシューッ)
お、おい、マルチ?!
あ〜あ、こーわしたこーわした♪
てめーは黙ってろ志保(怒)。 ....はぁ。俺の返事を聞く前にオーバーヒート起こしてんじゃねーよ。まったく.... しょうがねぇ。ちっと保健室運んでくるわ(がらっ)。
ちょっと!動けないマルチを保健室に連れ込んで何するつもりよ!
......どうもしねぇよ(ぴしっ)。 (やんややんやと喝采を浴びる中、ちらりとあかりを向く浩之) ....あかり....
ん?何?
....べ、別に何でもねぇ。ちと授業遅れるかもしれねぇから説明しとしてくれ。じゃな。
うん(笑顔)。 (ふふ...やっぱり分かっちゃったか)
....ねぇ、いいのあかり。このままで。
(くす)ううんいいの。それに....一つはっきりと分かった事もあるし。
分かった事?
うん。私と浩之ちゃんを繋いでいるのは「恋」じゃなくて幼なじみっていう「絆」なんだって。これから先、どんなに境遇が変わっても多分私と浩之ちゃんの関係は変わる事は無いと思う。
.....はぁ(あまり理解してない^^;)。
私達には異性としての恋愛感情はなくても「幼なじみ」っていう関係は普遍なものだって事。そしてそれでいいんだって思えてきたの。少し深く考えすぎていたのかもね。ふふふ。
恋が全ての幸せを運んでくれるって訳でもないか(ぽりぽり)....
(マルチ...私も...少し変われたかも....ね)
*********おわじ**********