「ONE」より「忘れたい、忘れない」
里村さん、おはよ!
おはよう・・・。
(浩平がいなくなって、もう半年が過ぎようとしている。現実世界から消えてしまった浩平・・・覚えているのは、私だけ。今挨拶してきた長森さんは浩平の一番身近な幼なじみだったのに、彼女でさえ浩平のことは覚えていない・・・)
・・・・・・
(浩平は私を助けてくれたのに、雨の日になると、いても立ってもいられずに、あの空き地に出かけてしまう。ただ、待つ人があの人から浩平に代わっただけ。浩平は、私の心を持ったまま向こうの世界に行ってしまったのかもしれない・・・)
・・・あの・・・
(そして、彼女と出会ったのは、浩平と出会った時と同じ雨曇りの日だった。声の方に顔を向けると、そこには心配そうに眉をしかめた少女が立っていた。年は私より下らしい・・・近くの中学校の制服を着ているから。)
・・・あの・・・ここで何を待っているんですか?
(『待っている』彼女はそう表現した。・・・説明しても理解できるはずがない。ついさっきまで一緒にいた人が、夢だったように消えてしまうなんて。人の記憶にすら残っていない人を信じ続ける辛さを、誰が理解できるだろう?)
・・・あっ・・・ご、ごめんなさい! わたし、お邪魔みたいだから・・・これ、あげますっ!
(私が顔を背けたのを、怒ったと勘違いしたらしい。すごい勢いで何かを押し付けて、彼女は水音を立てて走って行ってしまった。私はただ、浩平のことを思い出してしまっただけだったのに。)
・・・・・・
(私の手に残されたのは、かわいいミントのキャンディだった。なんとなく見覚えのある彼女のくりくりした瞳を思い出しながらキャンディを口に放りこむと、ミントが雨の冷たさのように心に染み込んでくる気がした。)
・・・えーと・・・おはようございます! またお会いしましたね、えへへ・・・
(その日から、彼女は雨の日のたびに空き地に来るようになった。あれ以来、一回も私がここにいる理由を聞こうとしないのは、彼女なりに気を使っているのだろう。)
・・・もうすぐ夏ですねえ。あと一ヶ月もたったら、海水浴が気持ちいいでしょうねえ・・・
(そんな取り止めのない事を一方的に話しながら、彼女はただ私の傍らにしゃがみこんでいるのだ。私も『変』だと思うが、彼女もかなり『変』だと思う。)
・・・里村さん、いつもあんなところで何をしてるの? ずぅーっと不思議なんだけど、全然教えてくれないよね?
(そんな無配慮な事を言う長森さんと比べたら、あの女の子の方が余程気が利いている。長森さんだけでも浩平の事を覚えていてくれたら、どんなに気分が楽になった事だろう。前の経験から、そんなのは無駄な願望とはわかってはいるけれど・・・)
(今の私の記憶に残るのは、雨の日だけなのかもしれない。私は川縁の土手の上から、浩平と一緒にワッフルを食べた公園を見下ろしていた。あの時のように浩平と二人だけだった時間を思い出すたびに、もっと浩平と一緒にいるんだったと今更ながらに思ってしまう。)
・・・あ、今日は変わったところでお会いしますね?
(ゆっくり振りかえると、肩にかかったセミロングの髪と遠慮がちな微笑みが目に入った。・・・空き地で会う子だ・・・)
見覚えのある傘が見えたから来てみたんですけど・・・こんなところに公園があったんですねえ。
(そんな事を言いながら、彼女は私と同じように公園を見下ろした。しとしとと降り続く雨音だけが響く・・・それを破ったのは、横から上がった元気な声だった。)
ずっと一人でいても、気が滅入っちゃいますよ?ね、わたしと一緒に街に出かけてみませんか!?
(彼女は私の袖を引っ張った。いつもだったら『嫌』と答えそうなものだったが、不思議とそんな気にはならなかった。理由はよくわからないけれど、多分、彼女の独特の雰囲気のせいだろう。どことなく、浩平みたいな強引な雰囲気だから。)
あっ・・・自己紹介してませんでしたね。わたし、相原彩(あいはらあや)って言います。
(律儀にお辞儀する彼女に自己紹介を返すと、彼女は明るい笑顔を見せた。)
里村茜さん・・・ですか。茜さんって呼んでいいですよね?えへへ・・・
(私は妙にうれしそうな彼女を見て怪訝な顔をしていたらしく、彼女が少し苦笑しながら説明してくれた。)
茜さんの声が聞けて、ちょっとうれしかったんです。ずっとお話したいなって思ってましたから・・・
(・・・結局、その日はウインドウショッピングに連れ回されて終わった。いつ浩平が帰ってくるかも知れないと思うとどうしても思い出の場所から離れられないけれど、今日は仕方ない・・・と、その時は思ったものだ。)
でも、本当は、目を見ただけで分かってた。私を助けてくれようとしてる目。浩平と同じ目・・・帰り際、私がありがとう、と呟くのに照れくさそうに笑って応えた、そんな所まで浩平にそっくりで。)
・・・あの、茜さん・・・(
(心配そうに声をかける彼女に何も言えないまま、私は逃げ出していた。何か言えば浩平の思い出が胸にあふれて、きっと泣き出してしまっていたから・・・)
(・・・翌日。いつものように登校していると、あの空き地の前に、ひどく済まなそうに彩が立っていた。)
・・・ごめんなさい、茜さん・・・
・・・どうして?
(私がそう訊くと、彼女はひどく意外そうな顔をした。話を聞くと、どうやら昨日の私の様子を気にしていたらしい。関係ない、と答えると、彼女は安堵の笑顔を浮かべた。)
あのっ・・・今度、友達と一緒に山葉堂って所にワッフル食べに行くんです。もしよかったら、一緒に・・・
行きます。
(山葉堂と聞いた瞬間、私は反射的に頷いていた。山葉堂のワッフルは、私の大好物なのだ。最近は一緒に食べに行く人もいなくて行きそびれていたから、店の名前を聞いただけで反応してしまったみたい。)
(約束の日。待ち合わせ場所で待っていた私は、見覚えのある人物が近づいてくるのに気付いた。)
・・・繭・・・?
うんっ!(にこにこ)
(その子は、昔浩平と長森さんが学校に連れてきていた女の子だった。学校に行っても友達となじめず、登校拒否をしていたらしい・・・浩平がそう言っていた。)
・・・学校は慣れた?
うんっ!(にこにこにこ)
(短い髪を揺らしながら、繭が元気に答える。この子も、浩平と一緒にいたお陰で学校に通えるまで元気になっていった。きっと繭は覚えてないけれど、彼女の中にも浩平が息づいている・・・そう思うと、なんとなくうれしくなった。)
・・・繭はなにをしてるんですか?
・・・みゅ〜・・・
(・・・繭の口癖がとても懐かしく思える。繭も、私にとっては浩平の思い出の大事なピースだから。・・・と、周りを見回していた繭が、ぶんぶんと手を振り出した。繭が向いている方には、一人の女の子が駈け寄って・・・あれ?)
茜さん、繭ちゃん、お待たせっ!
(・・・息を切らせて走ってきたのは、待ち合わせ相手の彩だった。でも、一緒に来るはずの友達の姿は見えない・・・)
彩・・・友達って、繭のことですか?
う、うん。もしかして、茜さんと繭ちゃんって知り合いだったの・・・?
(その問いに頷くだけで答え、私は先に立って歩き出した。詳しい事情を話したくはなかった。浩平のことを除いては話せなかったし、忘れられてしまった浩平のことを話しても、繭でさえ認めないことはわかりきっていた。)
・・・みゅ〜?
(繭は不思議そうな声をあげたが、私はあえて無視を決め込んだ。・・・どうせ、話しても分かってはもらえないから。)
・・・いっぱい並んでますね・・・
みゅ〜〜〜っ・・・
(ワッフル専門店「山葉堂」の前で、彩と繭が当惑したように顔を見合わせた。授業が終わったばかりだというのに、山葉堂の前には長い行列ができていたのだ。)
・・・並ばないんですか?
(私が声をかけると、二人はあわてて私の横に並ぶ。しばらくたって、ようやく私達はワッフルの箱を2つ抱えて行列から抜け出すことができた。・・・今日はまだ早く買えた方だったと思う・・・)
ええっと、どこで食べよっかな・・・
・・・いい所があります・・・
(私が二人を連れて行ったのは、この前偶然彩と出会った公園だった。・・・浩平と一緒にワッフルを食べた、あの公園。雨の日、ずぶぬれになってまで浩平が待っていてくれた公園・・・)
どうかしました?
・・・なんでもないです。
(ひんやりとしたベンチに腰を下ろして、ガサガサと袋からワッフルの箱を取り出す。箱を開けると、出来立てのワッフルから立つ甘い香りの湯気が鼻をくすぐった。)
いただきます!(みゅ〜〜〜!)
そろってワッフルを取り上げ、思い思いに食べ始めた・・・けど、一口食べた所で二人の手が止まってしまった。おいしいからよく味わってるのかな、この「蜂蜜と練乳入りの砂糖たっぷりワッフル」・・・)
あははは・・・わ、わたし、こっちのワッフル先に食べるね・・・(
・・・・・・?
(浩平もそうだったけれど、私にはどうもよくわからない・・・どうしてこのワッフルを食べると、みんな困った顔をするんだろう?)
・・・でね、繭がわたしの髪の毛を思いっきり引っ張ったんですよ。あのときは痛かったなあ・・・
(ゆっくりワッフルを食べながら、取り止めのない話を楽しむ時間。当たり前の日常生活。・・・私にはわからない。浩平もあの人も、どうしてこんな幸せな時間を捨ててしまったのだろう。私は浩平と過ごしたこんな時間が大好きだったのに・・・)
・・・みゅ〜〜〜〜っ・・・!?
(・・・深い思いから戻って顔を上げて、私は、繭が怯えたように彩を凝視していることに気付いた。その目は・・・知らない人を見るような、余所余所しい目付きだった・・・)
・・・どうしたの? 繭・・・
・・・みゅ〜っ・・・彩・・・?
そうだけど。・・・繭、どうかしたの?
(彩の問いにぶんぶんと首を振る繭。彼女の彩を見つめる目付きは、もう友達を見る表情に戻っていた。・・・だけど、私は見逃さなかった・・・さっきの繭の目は、消える前の浩平を見たときの詩子の目と同じだった・・・)
・・・・・・
(その夜、私は一人、浩平と別れた空き地に立っていた。私の頭は、浩平が消える前の出来事で一杯になっていた。・・・幼なじみの詩子を私の所まで連れてきたのは浩平だったのに、ある日、私と一緒にいた浩平を見て、詩子は言った。『この人・・・茜の知り合い?』って。)
(それから・・・クラスメートが忘れ、長森さんが忘れ・・・浩平を覚えているのは、私だけになっていた。)
『ごめん、人違いだ・・・知り合いと同じ傘だったから・・・』
(浩平が学校を休んだ日。無理やり商店街に連れ出した私に、浩平が突然言った言葉。あのとき、浩平が、私の記憶から自分がいなくなったと思って、心の底から絶望したのが分かった・・・それが、どうしようもなく辛かった・・・。)
・・・・・・
(・・・そして、彩も、この世界から消滅しようとしてる・・・私は、その予感を間違いだと思った。いや、『思おうとした』という方が正しいのだろう。これ以上私の目の前から人が消えるのは、もうたくさんだったから・・・)
・・・・・・
(しばらくたった雨の日・・・いつもの空き地で浩平を思い出しながら虚空を見つめていた私に、雨で濡れきった女の子が水音を立てながら近づいてきた。・・・あまりにびしょぬれで、すぐには誰だかわからない・・・)
・・・茜・・・さん・・・
(その弱々しい声は、普段の元気な声とは似ても似つかなかったものの、確かに彩のものだった。・・・この様子を見れば、すぐにわかる・・・私の予感は、間違いじゃなかった・・・)
・・・繭が・・・わたしなんて知らないって言うんです! 先生も・・・友達も・・・お父さんやお母さんまで!!
(泣き崩れる彩を抱き止めて、私は彼女の頭をゆっくりと撫でてあげた。世界から自分が消える・・・その恐怖を共有できる人は誰もいない・・・そんな地獄を少しでも楽にしてあげたい・・・私には、何もできる事がないから・・・)
・・・相原彩。あってますか?
(私が名前を呼ぶと、彩はさらにきつく私に抱きついた。身体に打ちつける雨が、彼女の想いのように身体中を濡らしていく。傘は、彼女が抱きついた勢いで地面に落ち、泥にまみれていた。)
・・・このままだと、風邪を引きます・・・ついて来てください・・・
(雨と涙に顔を濡らし続ける彩を抱きながら、私は自分の家に戻る事に決めた。学校にも行かず戻ってきた私と彩を見た母は、『仕方ないわね』というような表情を見せたが、それでも黙って家に迎え入れてくれた。)
・・・茜さん、教えてください・・・わたし・・・わたし、このまま消えてしまうんですか・・・!?
(濡れた制服を脱がせて私の服に着替えさせている間、彩は何度も私に訊ね続ける・・・話が途切れた瞬間に、自分が消滅すると思っているように。私には何も言えなかった。正直に言えばその瞬間に全てが終わってしまいそうな気がしたし、嘘を付くことも許せなかったから。)
・・・茜さん・・・抱き締めて下さい。さっきみたいに・・・お願いです・・・!
(哀願する彼女が、最後のデートの日、私を必死に捜していた浩平と重なる・・・私は、ベッドに横たわる彼女の身体をそっと抱きしめた。彩の身体の震えが伝わって、心の底から哀しさが込み上げてくる・・・今度もなにもしてあげられないの・・・?)
彩・・・どうして・・・
(『どうして私に話しかけたの?』と訊きかけて、やめた。そんな自分の無力さを棚に上げた言葉を言う事はできない。あの人も浩平もただ消えるのを見つめることしかできなかった私に、そんな言葉を言う資格なんてない・・・)
・・・茜さん・・・抱いて下さい・・・
(今度の『抱いて』は、明確にさっきとは別の意味だった。彩は、ただ逃避したいだけなのだろう。・・・それでも・・・私は彼女に頷き、さっき着せたばかりのパジャマに手をかけた。)
茜さん・・・
(雨で冷え切った肌をさすると、彩はほっとしたような安堵の表情を見せた。彩の全身をくまなく撫で続ける内に、彩の身体がピンク色に紅潮し始める・・・)
茜さん・・・茜さんも、わたしを感じて・・・
あっ・・・彩、そんな・・・!
茜さん、きれいですね・・・こんなに白くて・・・綺麗な胸・・・ぺろっ・・・
(彩が胸に口付けた瞬間、長い間忘れていた感覚が全身を襲った。浩平が教えてくれた、女の子の幸せ。肌の温もりに飢えていたのかも知れない・・・私は擦れ合う肌の感覚に溺れ始めていた。)
嫌です、彩・・・恥ずかしくて・・・く!
茜さん、パンツ濡れてますよ・・・わたしが脱がせてあげますね・・・
あ、彩・・・だめ・・・嫌です・・・っ!
ふふふ・・・茜さん、こんなに感じちゃってるじゃないですか。ほら、女の子のオチ○チンもこんなにかたくなっちゃって・・・(ピンッ!)
ひぐっ・・・! あ、彩・・・あや・・・!
(彩は、私の身体に自分が存在した証を刻み付けようとでも思ったのだろうか・・・気がつくと私は、夢中で彩の身体にしがみつき、鎖骨、首、胸の付け根・・・所構わず口付けしていた・・・頭を激しく打たれたようにくらくらして、何も考えることができない・・・)
く・・・ふぅっ・・・あ、茜さん・・・気持ちいいよ・・・彩、こんなに感じてる・・・
彩・・・も、こんなに濡れて・・・はぁっ・・・感じている・・・?
茜さん・・・もっと触って・・・彩がまだ消えてないって教えて!
彩・・・彩はまだここにいます・・・頬も・・・唇も・・・ここも、こんなに温かい・・・
うぁっ・・・茜さん・・・茜さんのあそこがわたしのに擦れて・・・ひんっ!
あ、はっ・・・彩も・・・動いて・・・
・・・だめ・・・感じすぎちゃって・・・きゃふっ・・・大事な所が熱くて・・・う、んんっ!
ぁ・・・彩・・・わたし、もう・・・嫌、そんな、彩、そこは違っ・・・!!!
あ、茜さん・・・!わたし・・・彩、もう・・・いっちゃう・・・!!
いやです、あや! そんなところ・・・ひっ、う、いやあ・・・!
あかねさん、わたし、もう・・・あああああぁっっっっ!!!
わたしも、いくっ、く、あっ、あっ、あっ・・・
(・・・それから二十分後。私達は、あの空き地にいた。私達にとって、始まりの場所は、終わりの場所でもあったから。・・・いつのまにか降り出した雨風は、叩きつけるように激しさを増していた。)
・・・私には、幼なじみがいました。たぶん、初恋だったと思います・・・その人と一緒にいるのはなによりも楽しかったし、その人も同じだと思ってた。
・・・・・・
・・・でも、その人は、私を置いていなくなってしまった。この空き地で、あの人はこの世界から姿を消したんです。
そんなっ・・・!
・・・私はずっとここで待ち続けました。でも、あの人は帰ってこなかった・・・それでも、私は待ち続けました。
・・・茜・・・さん・・・
去年の今頃。空き地で待っていた私に、彩と同じように声をかけてきた人がいました。その人・・・浩平は、私に『お前は振られたんだ』と言いました。いくら待っても帰ってはこないと。
・・・・・・
気がつくと私は、浩平を心から愛するようになっていました。浩平は、私の事を誰よりも想ってくれた・・・そんな浩平が、私も大好きになってた。・・・なのに・・・浩平も・・・ここで・・・
・・・だから・・・わたしが来たときも、あんなに落ち着いて・・・!?
落ち着いてなんかいません!! ・・・あの人も、浩平も、彩も、私は忘れない・・・みんな、消えてなんかいない・・・私は覚えてるもの!
茜さん・・・力が抜けてく。・・・もう、時間みたい・・・わたし、消えるのは怖くなかったの・・・でも、みんなに忘れられるのが怖かった・・・やっと安心した・・・安心して、いいんだよね・・・?
彩・・・約束してください。きっと帰ってくるって・・・約束してくれないと、覚えててあげません・・・
・・・うん、約束する・・・だから、泣かないで・・・茜さん・・・さようなら・・・そして、ごめんなさい・・・
(・・・別れの言葉とともに、彩は空き地から姿を消した・・・それを知った瞬間、私は必死にこらえていた嗚咽を地面に叩き付けていた。どうして・・・どうして優しい人ばかりがいなくなるのだろう・・・人に優しくするのは、そんなに辛いことなの・・・!?)
(・・・そして、今日も私は空き地に立っている。私だけが覚えている人たち・・・浩平と、そして彩の約束を信じて。)
****そして、春。茜トゥルーエンドへ続きます・・・****